結核性脊椎炎・脊椎カリエス 【鍼灸師が執筆監修】
結核菌が腰痛を引き起こす事があります。結核性脊椎炎・脊椎カリエスという病気です。この病気が疑われるようでしたら、早期に医師の診察を受ける必要があります。
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記事については医療系国家資格である鍼灸師の八幡太郎が執筆・編集・監修しています。
結核性脊椎炎・脊椎カリエスとはどんな病気なのか?
結核性脊椎炎はかつては脊椎カリエスと呼ばれた病気で、結核菌が背骨で増殖することで発症します。
この病気では以下のような症状がみられます。いくつか当てはまるようでしたら、結核性脊椎炎の可能性があります。
- 腰や背中に局所的な鈍い痛みがある。
- 痛む部位を指で叩くと骨に響く痛みがある。
- 背中が曲げにくい。
- 寝汗をよくかく。
- 微熱があり、全身に倦怠感がある。
- 年齢は60歳以上である。
- 食べているはずだが、体重が減少している。
- 背骨が一部分飛び出している。
腰痛に伴い以上のような症状がみられたら、出来るだけ早く医師の診察を受ける必要があります。
明治の俳人・歌人の正岡子規は、かつて脊椎カリエスと呼ばれた結核性脊椎炎に苦しみました。病床の正岡子規がこんな言葉を残しています。
「悟りとは、如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思っていたのは間違いで、悟りという事は、如何なる場合にも平気で生きている事であった。」
脊椎カリエスで背骨が溶け、破壊されていく激烈な痛みの中で悟った死生観なのでしょう。
結核性脊椎炎が疑われる場合、病院ではX線やMRIなどの画像診断、ツベルクリン反応、血液検査などが行われます。
早期に発見された場合には抗結核薬での保存的治療で改善するようですが、病状が進行していた場合には手術となるようです。
手術は膿と病巣部の背骨を完全に取り除き、骨の移植と背骨の固定が行われます。
結核性脊椎炎は治療に数か月以上の時間が必要です。
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