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腰痛を治すために必要なこと

鍼灸いちご治療院 TEL.03-5876-8989

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  • 背骨がグラつく脊椎不安定症
背骨が不安定になる原因を解説




脊椎不安定症


不安定な脊椎の模型
脊椎不安定症はそれを基礎的な疾患として、さまざまな腰痛を引き起こす原因になります。

牽引治療を受けていて、そのときは良いが後で牽引前よりも症状が悪くなるようでしたら、あなたの腰痛は脊椎不安定症が根底にあるかもしれません。

このページは以下の項目で構成されています。


私のホームページの情報があなたの腰痛対策の一助になれば幸いです。


 共通する症状


脊椎不安定症は腰椎の3・4・5番に好発します。いわゆる反り腰で、腰椎の前方への湾曲が大きい特徴がみられます。

この疾患を基礎疾患として、腰部椎間板症、椎間関節性腰痛、脊椎変性すべり症、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症などに病態が変化することがあります。

特徴的な症状

背骨の不安定性を基礎として発症する腰痛には、以下のような症状が共通してみられることが少なくありません。

不安定性が基礎となっている腰痛の共通症状


  • 過去に何度もぎっくり腰を繰り返している。
  • 牽引治療は、そのときは良いが後で牽引前よりも症状が悪くなる。


不安定性のみに止まっている場合には以下のような症状がみられます。

不安定性のみでの症状


  • コルセットを着用すると動きに伴う痛みが緩和する。
  • 体の姿勢を変えると、すぐには症状は変化せず10〜30秒後に痛みが増したり、緩和したりする。
  • 痛みを発症する部位があいまいで、ピンポイントに指し示す事が難しい。
  • 立っている姿勢で痛みが現れやすい。


あなたの腰の痛みに以上のような症状がみられないようでしたら、別の疾患の可能性があります。


腰椎の不安定性が原因となり、次のような5つの腰痛に病態が変化することがあります。腰部椎間板症、変形性脊椎症、腰椎変性すべり症、椎間関節性腰痛、脊柱管狭窄症。それぞれのページで詳しく解説しています。参考にしてみてください。

上記の腰椎変性すべり症に名前が似た腰椎分離症・分離すべり症という疾患があります。腰椎分離症・分離すべり症は不安定性が元で発症する訳ではなく、腰椎が分離した結果によって不安定になっているため原因が異なります。

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背骨の安定化とは? 発症に至る原因


脊椎不安定症は背骨の安定性が破たんしたことによる疾患です。
そもそも背骨の安定性とはどのような事なのでしょうか?

人体は胸部は胸椎と肋骨に支えられていますが、腰部の前方には肋骨のような骨性基盤が存在しません。

体幹を安定させる機構には【腹腔内圧】、【後部靭帯】、【胸腰筋膜】、【ローカル筋】などが寄与しています。これらが協調して機能することで、骨性基盤が存在しない腰部の安定性をもたらしています。


コア・スタビリティ

腰椎を支えている要素の1つに、擬似的な風船を腹部にもたせる機構が寄与しています。

この擬似的な風船による安定性をコア・スタビリティと言います。

腹腔内圧

腹腔内圧の模式図
腹腔内圧に関わるのは、まずローカル筋である@腹横筋、A多裂筋です。

そして、それをさらに強固にしているのがグローバル筋であるB脊柱起立筋、C腹直筋です。

さらにD横隔膜、E骨盤底筋が上下から腹腔に圧力をかけています。

これらの筋肉群が協調して働くことで腹腔内圧を高め、安定性の一部を担っています。

腹腔内圧が高まった状態は、お腹の中にパンパンに張りつめた風船を入れているようなものです。張りつめた風船は容易には潰れません。

胸腰筋膜による裏打ち

胸腰筋膜解剖図
胸腰筋膜は筋肉の内圧を高め、筋肉がより筋力を発揮しやすくすることでコア・スタビリティに大きく貢献しています。
筋肉が収縮したとき、膨張しすぎないように胸腰筋膜が押さえ込む事で支持力が増し、大きな力を発揮できています。

天然のコルセットと言ってもよく、この強固な胸腰筋膜の存在が体幹の安定性に大きく関与しています

胸腰筋膜については
胸腰筋膜性腰痛のページで、その特性について詳しく解説しています。

コア・スタビリティによる安定性には、腹筋群による腹腔内圧だけでなく胸腰筋膜がそれを裏打ちしています。



そして、それぞれの筋肉は腹腔内圧に貢献するだけでなく、個々に腰椎を支える役割りを持ちます。それがローカル筋とグローバル筋になります。


筋肉の役割 / ローカル筋とグローバル筋

ローカル筋とグローバル筋の模式図
ローカル筋はインナーマッスルで、背骨の一つ一つを安定させる作用があります。背骨の小さなエリアを支えています。

多裂筋(たれつきん)、腹横筋(ふくおうきん)がローカル筋では重要な筋肉です。


一方、グローバル筋はアウターマッスルで、背骨全体を動かす機能を持っている筋肉です。背骨の大きなエリアをカバーしています。脊柱起立筋がこれにあたる代表的なグローバル筋です。

ローカル筋とグローバル筋では構造上の違いから機能が異なります。

腰の筋肉解剖図
腰部の筋肉では、中腰姿勢から体を起こす動作の80%は脊柱起立筋の働きです。

多裂筋は第5腰椎付近では脊柱起立筋に匹敵するほどの太さを持ちますが、体を起こす動作には20%程しか寄与しません。


多裂筋は背骨を安定させる機能に特化した筋肉です。そのため、静かに立っているだけでも常時30〜40%程度は筋活動がみられます。反対に体を動かす時には補助的な働きとなります。

多裂筋の特性については
多裂筋性腰痛のページをご覧ください。更に詳しく解説しています。



腰椎の安定性には、筋肉や胸腰筋膜の協調した働きによるコア・スタビリティ、個々の筋肉が腰椎を1つ1つ支える働きの他、最深部で骨に付着し直接的に支える靭帯の貢献もあります。


靭帯による貢献

脊柱管と靭帯の関係の模式図
背骨には内側から支える
後縦靭帯(こうじゅうじんたい)と、人の靭帯では最も強い黄色靭帯(おうしょくじんたい)があります。

他、棘上靭帯(きょくじょうじんたい)や棘間靭帯(きょくかんじんたい)なども背骨に付着し強固に支える役割りを果しています。



また、
椎間関節(ついかんかんせつ)を包んでいる関節包(かんせつほう)も靭帯と共に背骨を支えています。

靭帯の弛緩には女性ホルモンが関わるため、脊椎不安定症に女性が多い理由として女性ホルモンの影響も示唆されています。


脊椎不安定症は以上までに挙げた【脊椎の安定性機構】が破たんした事が大きな原因の1つになっています。

脊椎不安定症の症状の改善には脊椎の安定化再獲得が最重要課題です。
そのため、状態が改善した事を実感できるまでには時間が必要です。

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安定化を阻害する要因を取り除く治療


腰椎の不安定性を直ちに低下させ、安定化させることは困難なことです。

患者さん自身が意識改革し、治療者任せではなく自ら積極的にコア・スタビリティ獲得に取り組む必要があります。

治療者が提供できるのは、腰椎の安定化を阻害している要因を取り除く事と、あなたに必要なトレーニングメニューを提供することです。


安定化を阻害する要因とは?


【腰椎が不安定な状態にある】ということは、【腰椎が過剰運動になっている】このように言い換えることができます。


腰椎が過剰運動にある場合、腰椎の隣接関節が過少運動(運動性が低下)にあることが少なくありません。具体的には胸椎と股関節の過少運動が問題となります。

後ろを振り向いている女性
例えば、あなたは体をひねって振り向くとき、
【腰をひねって】振り向いている。そのように思っているのではないでしょうか?

じつは、これが違うのです。




1つの腰椎は2°程しか回旋可動域を持っていません。腰椎5つ合わせても最大7〜15°程度の回旋可動域しか持っていません。

これに対し胸椎は、胸椎1つあたり約8°の回旋可動域を持っていて、胸椎全ての回旋可動域を合わせると30〜35°の回旋可動域になります。

回旋による椎間板破綻の模式図
つまり、胸椎の運動性が低下していると、そのしわ寄せを腰椎が補うことになってしまいます。

腰椎は1つあたり3.5°の回旋可動域を超えると、椎間板はその負荷に耐えきれず引き裂かれ破綻します。



脊椎不安定症改善のための3つの治療ポイント

治療では、安定化を阻害する要因を排除することに主眼を置くことになります。具体的な治療ポイントは胸椎部、股関節関連筋、腰背部の筋肉群などになります。

この項目では、3つの治療ポイントに施術する理由を解説します。

ポイント 1 / 胸椎部

胸椎エリア多数鍼治療
脊椎不安定症の治療では、胸椎エリアに視点を向ける必要があります。

前項で解説したように、発症の背景に胸椎の可動性低下が潜んでいるためです。



胸椎をニュートラルな状態に解放し、胸椎1つ1つの運動性を確実に取り戻します。これが多くの鍼を使う理由です。


ポイント 2 / 股関節関連筋

大腰筋短縮図
胸椎と同様の理由で、股関節の運動性低下は腰椎に負担がかかります。

腰椎が過剰運動を起こしているときには、大腰筋という股関節を屈曲させる筋肉が機能不全にあることが非常に多い特徴があります。

大腰筋は腰椎の斜め前方に存在するため、この筋肉が短縮状態にあると腰椎の前方への弯曲を拡大させてしまいます。


弯曲の程度によっては、大腰筋ではなく股関節周囲の臀筋群が治療対象になることも少なくありません。


ポイント 3 / 腰背部の筋肉群

脊柱起立筋解剖図
患部の脊柱起立筋などの腰背部の筋肉群も治療対象です。

腰椎が不安定な状態にあると脊髄神経・後枝と呼ばれる神経が過敏になり、そのことで背筋群の過緊張を招いています。


脊柱起立筋や多裂筋などの腰背部の筋肉群が過緊張状態にあると、腰椎の前方への湾曲を拡大する要因にもなります。

これが症状を引き起こす原因の一つでもあるため、自然な状態で収縮・弛緩できるようにする必要があります。


ここまでの3つのポイントに鍼治療することで、腰椎の安定性を阻害する要因を排除していきます。

今までに針治療の経験がない方は
腰痛の鍼灸のページをご覧ください。針治療のメリットやデメリット、流派の違いの特徴などを解説しています。

患者さんの状態次第では上記のポイントに加え、太ももの大腿直筋(だいたいちょっきん)も治療ポイントとなることがあります。




脊椎不安定症 / まとめ


保存療法で治療者が提供できるのは、このような腰椎の安定性を阻害する要因を排除する事までです。

この項目の上段でも述べましたが、脊椎不安定症の症状を改善するためにはあなた自身の意識改革が必要です。生活習慣を見直し、姿勢を良い状態に保つ意識を維持する必要があります。

コア・スタビリティ(安定性)を再獲得するには患者さん自身が取り組み、継続した努力が必要です。脊椎不安定症は治療者任せでは改善しません。

継続的な努力ができなければ、その先に待っているのは脊柱管狭窄症であり、背骨を金属で柱のように固定する脊椎固定術です。

あなたのトレーニングメニューを用意してお待ちしています。






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